サーストンの3原則
マジックの世界には、「サーストンの3原則」というマジックを演じる上で、とても重要な3つのルールがあります。
ハワード・サーストンという、アメリカで活躍したマジシャンの名前からこう呼ばれますが、実際にはサーストンがまとめたのものではないようです。しかし マジックを演じる方であれば、誰もが知っておきたい重要なルールなので、ぜひ覚えてください。
1、マジックを演じる時、先に起こる現象を説明しない
これから何が起こるかを先に知ってしまうと、マジックの一番の楽しみである驚きが薄れてしまいます。例えば、「このハンカチから鳩を出します」と言ってマジックを始めると、見る人は、出てくることが当たり前になり、楽しみが半減してしまいます。
結末が分かっていても楽しめるマジックもありますが、現象はなるべく先に説明しないことが大切です。
2、同じマジックを繰り返して演じない
「今のマジックをもう一度やって」といわれることがありますが、1と同様に、驚きや意外性が半減するだけでなく、タネがバレる可能性も高まります。
いくら可愛い女性にお願いされたとしても、グッとこらえて我慢しましょう。
3、タネ明かしはしない
マジックのネタは、その場ではバラさないのが鉄則です。マジックのタネは、ほとんどがシンプルなもので、タネをばらすと、ほとんどが「なんだくだらない」となり、マジックの価値を下げてしまいます。
また、せがまれるとすぐにネタばらしをしてしまう人がいますが、頼まれたらホイホイ言うことを聞く人は、女性にとって、「いい人」で終わってしまいます。
女性は、一般的に明るくて面白い男性の方が好きですが、だからこそ、その人に少しでも神秘的な部分があると、すごく興味を惹かれるのです。
せっかく作り上げた不思議な魅力を持った人というイメージが崩れ、ただの盛り上げてくれた人になってしまいます。ネタばらしは絶対にタブーです。
もし、どうしてもとしつこくせがまれた時でも、すぐに教えてはいけません。「また逢ってくれたら。」「続きはベッドの中で」などと先延ばしにして、次回につなげてください。